店主の独り言

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2015.06.03
お酒の学校 3時間目『お米の精米について』前編

皆さんこんにちは(^_^)v 『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

今日の、お酒の学校は、 3時間目 『お米の精米について!』

お話させて頂きます。

今回は、ちょっとだけ、話が長くなりなすので、二回に分けてお送りいたします。

最後まで、どうかお付き合いくださいね(^_^;)

それでは、まず最初に、

酒米の話、です!

清酒は、お米から造られるお酒です。

何を当たり前のことを!

と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、

ワインの世界に、醸造用と生食用のブドウがあるように、

お酒にも『酒造好適米』と呼ばれるお酒造りに適した特別なお米があることをご存知ですか?

(最近では、コシヒカリのような食用米を使った酒も造られるようになってきました。)

その酒米の種類について、ご説明いたします。

酒造好適米には現在約90品種があります。

食用米に比べて、タンパク質が少なく、しっかりと精米することができる大粒のお米です。

米粒の中央部には白く不透明な心白という部分を持っており、

低温で長期に及ぶ醪(もろみ)中でも溶けやすく、アルコール発酵を順調に進めることができます。

山田錦、五百万石、雄町、美山錦、などの品種が有名です。

米の種類によって、香りの華やかな酒、しっかりとした味わいの酒、等、
様々なタイプの酒になります。

酒米はどうして、精米するのか?

清酒造りのお米は、玄米ではなく精米した白米を使います。

お米の表面には、タンパク質と脂質を多く含んだ部分あり、
それらを取り除く作業が、精米なのです。

お米に含まれるタンパク質は、麹などの酵素によって分解されて

アミノ酸などの『旨み成分』になりますが、多すぎると、くどく感じられます。

また、お米に含まれている脂肪は、吟醸香の生成を抑えることが知られています。

そのため、タンパク質や脂肪を多く含んでいる米の外側部分を糠(ぬか)として削ることで、
香味の良いお酒を造ることが出来ると言われています。

続いて、米の精米歩合についてお話しします。

米の精米歩合というのは、米の外側を削って、残った割合を意味していますので、
数字が小さくなればなるほど、米の外側を多く削ります。

2時間目で説明しましたよね~

本醸造酒と純米酒の違いを、皆さん、覚えてますか?

醸造用アルコールを添加した本醸造酒では、
普通酒(精米歩合99%~71%)

本醸造酒・特別本醸造(精米歩合70%~61%)

吟醸酒(精米歩合60%~51%)

大吟醸酒(精米歩合50%~)と分けられます。

したがって、同じように純米酒では、
普通酒(精米歩合99%~71%)

純米酒・特別純米酒(精米歩合70%~61%)

純米吟醸酒(精米歩合60%~51%)

純米大吟醸酒(精米歩合50%~)と分けられます。

上記の事から分かるように、大吟醸酒(純米大吟醸)は50%以上お米を削ります。

勿体ないような話ですが、華やかな香りと上品は味わいを醸し出すには、
精米はとても大切は工程の一つなんです。

しかしながら、お米を精米して出た米ぬかは、ごみになってしまう訳で、
高精米して造ったお酒はその分だけ原価が高くなってしまい、
当然、販売価格も高くなってしまうと言う訳です。

では、どこまで精米すればよいのか?

という事に関して言えば、

私の個人的な考えですが、

ドンドン削りゃいいってもんじゃありません。

それぞれのお米の性質に合わせた精米歩合と言うものがあって、

それこそ、精米のヤリ過ぎは資源の無駄遣いですね!

ここまで、よろしいでしょうか?

今日も長いお話になってしまいました。

上手く伝わりましたでしょうか?

何か分からないことがありましたら、お気軽にご質問ください。

日本酒のお話、まだまだ続きます(笑)

次回は、『お米の精米について』の後編をお話しいたします。

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