店主の独り言

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2015.07.13
『日本酒のラベルは、お客様目線で作るべきでだと思う!』

  • 店主の独り言

皆さんこんにちは!

茨城県水戸市の酒屋、リカーショップキナセの店主

『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

梅雨明け宣言もまだですが、真夏のような陽気に、

人間だけでなく、日本酒たちも悲鳴を上げています。

普段から、日本酒の貯蔵・管理には気を配っておりますが、

これからの季節は特に注意が必要になってきます。

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以前、お酒の学校の日本酒編の中で、生酒について話をしたことがありますが、

今日はもう少し、日本酒のラベルデザインについてお話をしたいと思います。

お酒のラベル(胴貼り)はいわば、酒蔵の顔ともいえるものです。

大半の蔵元は、その蔵のお酒には同じデザインのラベルを使用しています。

つまり、同じ蔵元のお酒であれば、中身のランクが違っても

同じラベルが貼ってある場合があるという事なんです。

これって、ものすごく分かりにくいと思いませんか!

『日本酒のラベル(胴貼り)は、お客様目線で作るべきだと思うのです』


何故なら、ほとんどのお客様がお酒を買う際は、ラベルを見て選んでいるからです。

たとえば、本醸造や大吟醸の中身の違いがあったとしても、

パッと見た目、同じラベルがあってあるなら、

中身も同じだと判断してしまう可能性があります。

ラベルのどこかには必ず大吟醸とか本醸造等、

お酒のランクは記載されていますが、見落としてしまうかもしれませんよね。

でもこの場合は、販売価格が違うので、価格で判断すれば違いに気づくかもしれませんね!

では、このような場合はどうでしょうか?

同じ蔵元の純米酒が二本ならんでいたとします。

同じ蔵元のラベルが貼ってあり、価格もほとんど同じです。

しかし、片方は本生酒で冷蔵管理の必要なお酒で、

もう片方は、必ずしも冷蔵管理が必要と言う訳ではないお酒だったとします。

これら、二種類を見分けるには、

ラベルに記載されている『生』と、言うたった一文字のみです。

他にも、ラベル以外の所に、『生酒』のシールがはっているだけのものもあります。

たった、これだけの目印だけで、要冷蔵のお酒かどうかを見分けるのは至難の業ですね(*_*)

実は先日、ある店の酒売り場を通りかかった時、

当店でも取り扱っているお酒を見かけたので足を止めました。

当店に置いてあるその酒は、生酒ですので、当然冷蔵庫の中に入れてありますが、

その店では常温棚にあったので、驚いて、その酒を手に取って良く見た所、火入れの酒だったのです。

ですので、常温陳列で大丈夫なものでしたが、

二つのお酒は全く同じデザインラベルを使用しているため、混乱してしてしまいました。

このように酒屋を生業としている私でさえ、紛らわしいと思う時があるのですから、

一般の消費者の方でしたら、誤解しちゃうだろうなと思うのです。

例えば、皆さんがお酒を買う場合は、何を手掛かりにお酒を選んでいますか?

販売価格ですか? 

ラベルのデザインですか?

瓶の色や形で選んでいる方は少ないかと思いますが・・・。

また、冷蔵庫に陳列してあるお酒と常温棚に陳列したあるお酒の中身の違いは、

どこを見て、判断していますか? 

本当は、要冷蔵の商品にも関わらづ、販売店が気が付かないで、

常温の棚に陳列していたとしたら、何と、恐ろしいことでしょうか・・・

つまり、お客様がお酒を購入する際は、お酒のラベルを見て選ぶしか方法はないのです。

そして、そのお酒のラベルが分かりにくかったら、選ぶのにどれほど大変な思いをすることでしょう!

言い換えれば、お酒のラベルが、消費者にとってもっとわかりやすい物になれば、

お酒を選ぶ際の煩わしさもなくなり、

気軽に日本酒を買ってみようと言う方も多くなるような気がします。

私達、酒屋は蔵元様のラベルを作ることはできないわけで、

その代わり、お酒の中身について、出来るだけの説明をするように心がけています。

蔵元様にも、お客様に寄り添った分かりやすいラベルデザインの作成をお願いしたいと思う、

今日この頃です。

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