店主の独り言

blog

2015.08.31
『ヒヤオロシは、秋上がりの美酒!』お酒の学校28時間目、日本酒編

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋
【度胸で仕入れ、情熱で売る!】リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

画像

以前より私の店では、『ひやおろし』の事を、『秋上がり』という名前でお客様に紹介しています。どうも、おろす、という響きよりも、あがるの方がイメージが良いような気がして、お酒のラベルには『ひやおろし』と書いてあっても、秋上がりの旨い酒が入荷してますよ!と言ってお酒の紹介をしているんです。音の響きって意外と大事ですもんね!

『秋上がり』のお酒は、ある意味で完成されたお酒の形だと思うんです。春先に搾られたお酒が、蔵元さんの貯蔵庫の中でゆっくりと時間をかけて熟成されていくんです。そのさまはまるで、緑色の芋虫がさなぎを経て綺麗な蝶に変貌を遂げたかのような印象です。時間の魔法にでもかかったかのようですね~(^O^)

では、どうしてそのような素晴らしい変化を遂げることができるのでしょうか?日本酒は出来立ての時は生酒の状態で、そのままではどんどん味わいが変化していってしまいます。勿論、生のお酒も流通していますが、夏を境に味わいが損なわれることもあるんです。そのような現象を、お酒が老いると言う意味で『ひねる』と言います。その説明は後日することにして、そこで、搾ったお酒はすぐに火入れ(加熱作業)を行い、味わいの変化を防ぐんです。

一度、火入れをしたお酒は、味わいのバランスが崩れてしまい直ぐには元に戻ることはできません。そこで、蔵元の貯蔵庫内にてゆっくりと時間をかけて、一度バラバラになってしまったお酒の味わいをまとめ上げるんです。その仕上がる時期が、まさに秋なんですよ!お酒の味わいが秋に向けて乗りに乗ってきた事を意味して『秋上がり』なんです。

香りと味わいのバランスが整って、お酒本来の旨味とコクが十二分に引き出された極上の一滴こそが、『秋上がりの美酒!』と呼べるのです。夏の盛りに各蔵元では、呑み切りと呼ばれるお酒の熟成具合を確認する作業が行われ、それぞれのお酒の状態を見ながら出荷の時期を決めていくんです。蔵元にとっては、手塩にかけて育てたわが子を世の中に送り出す心境でしょう!

その様に造り手たちの愛情がたっぷりと注がれてできたお酒なのですから、まずいわけがありません!蔵元の熱い思いを知るからこそ少しでも美味しく飲んでいただきたいと思っております。秋上がりの美酒は実に様々なタイプの味わいがあり、当店にも各蔵元から自慢の逸品が続々と入荷してきます。秋のお酒が美味しい理由が分かりましたでしょうか?次回は、『秋上がり』『ひやおろし』の真の楽しみ方についてお話ししたいと思います。

お酒の最新入荷情報!
twitter.com/kinase_sake

フェイスブックもやってます!
www.facebook.com/kinasesaketen

楽しい飲酒生活の未来の為に、ワンクリックをお願いします!
  ↓

人気ブログランキングへ

blog search

月別