店主の独り言

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2015.10.07
『ボージョレワインとボージョレ・ヌーヴォーは似て非なるもの』 お酒の学校39時間目ワイン編

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る!』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

『ボージョレ・ヌーヴォー』は農産物の収穫を祝って飲まれているという話をしましたが、現在の日本においてはちょっとだけ事情が違います。日本人の初物好きと言うのは落語の世界にもあるように古くは江戸時代にさかのぼるみたいです。『女房を質に入れても初カツオ・・・』なんて言われたように、旬の初物をいち早く楽しむのが粋とされていたんですね!

そう言えば、マツタケや秋刀魚などは初物が珍重されていますし、アユ釣りも解禁日が設けられていますので、いまだに日本人の初物好きは健在のようです。日本酒の初搾りや焼酎の新焼酎などと言ったお酒の新酒が好まれるのにも一理ありますね。

『ボージョレ・ヌーヴォー』は『ボージョレ地方』のワインの新酒を意味する言葉ですが、普段に出回っている『ボージョレワイン』と『ボージョレ・ヌーヴォー』を同じワインだと思ってしまったらいけません。ワインの原料は同じガメイ種というブドウで造られますが、通常のワインが市場に出るのに収穫から製造・熟成を経て2年近くかかるのに対して、『ボージョレ・ヌーヴォー』はブドウの収穫後、数か月で出荷されます。それは早飲み用に特別に造られているからなんですよ!

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一般的にワインを寝かしておくと(長期熟成)美味しくなると思われていますので、ボージョレー・ヌーヴォーも取って置くと美味しくなると思っている方がいらっしゃいますが、決してそんなことはありませんので、早めに飲んでしまう事をお勧めしています。同じ『ボージョレ』という名前が付いていますが、通常販売されている『ボージョレ』と『ボージョレ・ヌーヴォー(新酒)』は似て非なるものなんですよ。

一説には2月の謝肉祭のころまでに飲んだ方がいいともいわれたりもしてますが、早めに飲むのが良いですね!ちなみに、どんなワインでも寝かせれば良くなると言う訳ではないんですよ。ブドウ品種、造り手、造り方、収穫年度など、様々な条件を満たした限られたワインだけが長期熟成を経て美味しくなるのです。

では、収穫のお祝いや初物の先取り以外に、このワインを楽しむ意味はあるのでしょうか。ワイン業界のなかでは、その年のブドウの出来具合をこのワインを飲むことで確認するとも言われていてます。通常のワインはブドウを収穫してから2年近くたってからでないと味を見ることが出来ませんので、収穫後すぐにワインとして味を見ることができる絶好の機会なんです。出来立てのワインを通して、ブドウの生育状態を見るんですね。

グラスに注がれたワインの色、立ち上る香り、口の中に広がる甘味、酸味、渋み、コク、それらを味わいながらその年のブドウの出来を判断し、数年後に出荷されるワインに期待を寄せるんです。そのようなことから、100年に一度の当たり年、等のキャッチコピーが出てくるんでしょうね!

今年の『ボージョレ・ヌーヴォー』にはどんなドラマがあるのでしょうか・・・。

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