店主の独り言

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2016.02.25
『生酒流通の重量問題とは?』

  • 店主の独り言

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る!』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

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寒さの中にも日差しの中に少しずつ春の訪れを感じる季節になってきましたが、日本酒業界にとってはまたまた頭の痛い季節がやってくるという事で、各蔵元ともすでに対応に追われています。その、蔵元を悩ませている問題というのが、生酒の流通に関するもので、冷蔵品の取り扱いに運送会社が重量制限を設けたんです。それが業界で言うところの『重さの壁』というものです。

今までは一升瓶(1.8L)を一ケース(6本)で発送出来ていたものが、重量制限によって1ケースに5本までしか入れられなくなってしまいました。(冷蔵品ではなければ、従来通り6本可)全ての運送業者がそうだと言う訳ではありませんが、このニュースが業界に衝撃を与えたことは紛れもないことです。その結果、今年は昨年の事も踏まえて、もうすでに対策に動き出した蔵元さんから配送に関するお知らせが届きました。

その対策が『酒瓶のサイズ変更』なんです。1.8Lを1.5Lに変えることで、1ケース(6本)でも重量制限に引っかかることなく冷蔵で発送でき、しかも家庭の冷蔵庫にも保管し易くなるというのですが、それについて少しだけ考えてみたいと思います。

例えば、重量問題の解決策としては他にも次のようなことが考えられます。いっそのこと一升瓶の生酒の商品自体をやめて冷蔵品は720ミリだけにする、重い瓶ではなくて、ペットボトルや紙パックの容器に変更する、など等が挙げられますが、いずれもそれぞれのメーカーさんの事情があり、簡単に変更することは難しいと思います。

確かに現在のライフスタイルを考えると、一升瓶は消費者にとっても扱い難い物かもしれません。自宅に持って帰るのにも重くて、途中で割れてしまう危険もあります。実はお酒の一升瓶は再利用が可能なので環境にやさしい容器なのですが、逆に言うと簡単に捨てることが困難なため、消費者の方には飲み終わった後の瓶の処理に困っている方もいらっしゃるようです。(捨てる場所とか日にちが自治体によって決まっているようですね)

容器の問題は製造メーカーである蔵元さんだけではなく、それを扱っている我々酒屋や飲み手である消費者の方々とも一緒になって考えて行かないといけない時期になってきているのだと思います。『夏でも生酒が飲める』という便利さの裏側にある問題を解決していかないと、日本酒の未来は開けて行かないのだと、クール宅配便に対応する蔵元からのお知らせを見て思いました。

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