店主の独り言

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2016.06.29
『ジャノメってどんな目!』

  • 店主の独り言

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋【度胸で仕入れ、情熱で売る!】
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

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最近ではあまり使われなくなってきましたが、日本酒の業界では昔から『利き猪口』の事を『ジャノメ』と呼んでいました。このジャノメ、漢字では『蛇の目』と書きます。その見た目が、蛇の目に似ていることから、そのように呼ばれてきたのだと思います。そこで今日は、その『蛇の目の利き猪口』についてお話ししたいと思います。

まず、その大きさですが、小さいものでは『一勺(18CC)』から、順に、大きくなっていって、一合(180ml)サイズの物まであります。皆さんが、よく目にするものは、五勺(90cc)の大きさが多いのではないでしょうか。素材は陶製で、全体的には白地ですが、底の部分に青い輪が二重に描かれていて、その模様が、蛇の目に似ていることから、蛇の目と呼ばれるなりました。

酒蔵では、お酒の品質を確かめる際にこの蛇の目の利き猪口を使います。猪口の底に描かれている青色の部分で、お酒の照りや光沢を確かめ、白い部分では透明度を見ます。もちろん、お酒の香りや味わいを見るのにもこの利き猪口を使うのですが、蔵元様が実際に使っている物は、私たちが知っている物とは大分違います。

一番の違いは、口の部分の厚みにあります。お酒本来の味わいを見るために、ものすごく薄くなっているんです。高級なワイングラスの口の部分が薄くなっているのと同じ意味を持ちます。また、そこに描かれている蛇の目の色も、色の濃淡が鮮明になっています。毎年、夏のころに行われる『初呑み切り』と言われる利き酒の場では、このような蛇の目の利き猪口が用意されています。

実際に、この利き猪口を購入しようとすると意外と値段が高いことにびっくりしてしまいます。ですので、形状の似通ったものが一般的には流通しているのでしょうね(笑)私の所で扱っている、『一合の蛇の目の利き猪口』もその類のもので、蔵元の物とは月とすっぽんです!その蛇の目の猪口も時代と共に少しづつ変化をしており、グラスの底に蛇の目が描かれたものや、蛇の目の模様が、ニコニコマークになっている物なども見かけます。

もし、どこか酒の席で、このような模様のお猪口が出てきたら、これが、あのとき言っていた『蛇の目の利き猪口』なんだ!と思い出していただければ幸いです。お酒は、美味しく、楽しく飲むのが一番だと思いますが、猪口の模様に想いを馳せてみるのもお酒の楽しみの一つではないでしょうか・・・。

今日も、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

写真の、『一合の蛇の目の利き猪口』を欲しい方は、販売していますので、お気軽にお問合せ下さい!

口径 80mm
高さ 70mm
容量 180ml

価格 700円(税別)

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