皆さんこんにちは！
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る！』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です！

今や、一年中、街中のスーパーで見かけるようになった『酒粕』ですが、実は『酒粕』にも旬があることをご存知でしたでしょうか？某国営放送局の番組の影響からか、主役のお酒ではなく、脇役であった『酒粕』が、今や時の人となり、昨年末からは『あま酒』がそこに加わってきました。

本来『酒粕』とは、お酒を搾った後に出来る副産物であって、ちょうど今の時期がその最盛期でもあります。つまり、今の時期に出回る『酒粕』が出来たてホヤホヤのもので、通称『新粕』と呼ばれています。また、蔵元やお酒の作り方や種類によって、酒粕の香りや味わいも変わってきますので、一口に酒粕と言っても千差万別なんです！

先ほど、お酒の副産物とは言いましたが、これもれっきとしたお酒の一部で商品です。粕漬けを作る地域なのでは、飛ぶように売れていくそうですが、私の住んでいる茨城県の水戸では、一般になじみがなく『あま酒』の材料くらいしか、使い方をご存知ない方が多く、中には糠臭い等と、良くないイメージを持っている方もいるように思えます。

『酒粕』は、お酒の種類やランクによってその香りや味わいが大きく変わってきます。今の時期の『新粕』と呼ばれるものは、特に香りが良く『バニラアイス』の香りに例えられます。また、本醸造タイプの酒粕は、香りがなく、さっぱりとした印象ですが、純米酒タイプの酒粕には香りが残っており、吟醸酒や大吟醸クラスの酒粕ともなると、更に華やかな香りが漂ってきます。店の中に入ってきたお客様が『なんか、良い香りがする！』と言われるのも、この酒粕の香りなんですよ(笑)

私の店では、色々な蔵元様から頂いた『酒粕』を、御来店いただいたお客様に少しずつですが差し上げています。甘酒はもちろん、魚の切り身に塗って一晩おくだけで美味しい焼き魚が出来ます。また、モツ煮込みや味噌汁などに少し加えることで、味わいに深みが増します。板状の酒粕に、ネギや生姜のみじん切りを味噌で和えた物を塗って、焼いたものは『味噌粕焼き』といって、酒の肴にピッタリです！

日本酒の素晴らしさをお伝えすると同時に、出来たての酒粕が持っている本来の素晴らしさも知って頂きたいと思っています。旬のお酒と共に、出来立ての酒粕をお楽しみください！

本日も、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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