店主の独り言

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2017.08.22
『初呑み切り、って、何をするのでしょうか?』

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る!』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

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8月もお盆を過ぎるとあっという間に過ぎていくような気がします。お酒の世界ではもうすでに秋の風が吹き出していて、日本酒の『ひやおろし』に始まり、ワインの『ボージョレ・ヌーヴォ』や芋の新焼酎、などなど、ビールのパッケージも秋をデザインしたものが多く出回るようになってきます。

中でも秋のお酒の代表格といえば、日本酒の『ひやおろし』ですね。早いところではもうすでに店頭に並んでいる銘柄もあるほどです!その秋のお酒を出荷するにあたり、蔵元内では7月から8月にかけて『初呑み切り』と呼ばれる作業が行われます。そこで今日は、その『初呑み切り』についてお話ししたいと思います。

この『呑み切り』とは、あまり一般の方々には馴染みがないと思いますが、日本酒の蔵元にとっては、お酒の熟成度合いを見たり、品質管理を行う上でとても重要な蔵内行事なんです。そして、酒造りが終わってから最初に行う『呑みきり』を『初呑み切り』といいます。お酒の貯蔵タンクの側面下についているお酒の取り出し口を『呑み』と呼び、そこを開栓する行為を『切る』という意味で『呑み切り』と呼ばれるようになりました。

『初呑み切り』は、蔵元や杜氏をはじめ、蔵人全員が参加してきき酒を行ないます。私も何度か参加させていただいたことがありますが、皆さん真摯にお酒と向き合い、私語などは一切なく、お酒をすする音だけが会場に響く厳粛な雰囲気でした。今年のお酒はどのようになっているだろうか?目的どおりの味わいになっているだろうか?火落ちしていなか?などをチェックしながら唎酒を行っていきます。

やり方は蔵元によっても違いますが、貯蔵タンク別にお酒が並べられ、色や香り、味わいなどを見て、手元の資料に記載していきます。そして、火落ち等の早期発見や、蔵内全般の酒質を把握し、貯蔵タンク個々の酒質をみながら熟度に応じて調合し出荷時期を決めていきます。日本酒は、酒造りの後の貯蔵管理によって、品質が左右されることが多いので、最後の製品化をするうえで、とても重要な工程といえます。

そのようにして、蔵人たちの思いが込められたお酒が『ひやおろし』となって、皆様のところに登場してきます。出来立てのフレッシュな姿から、ひと夏越してまろやかに変わったお酒を是非味わってみて下さい。

本日も、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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