- 店主の独り言
皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る!』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!
今シーズンの酒造りもいよいよ大詰め!早い蔵では、もうすでに『甑倒し(こしきだおし)』と言って酒米を蒸す作業を終えるところもあり、後はタンクの中のお酒を搾って、火入れの作業を残すばかりです。ここまで来ると、蔵元様もホッと一息付けるそうですが、まだまだ酒蔵での作業は、『濾過』や『火入れ』など、山のように残っています。
先日お邪魔した大洗の月の井酒造さんでも、お米を洗う作業と並行して『瓶燗火入れ』の作業を行っていました。そこで今日は、火入れ作業の中でも、とても手間がかかる『瓶燗火入れ』についてお話ししたいと思います。まず初めに、『火入れ』と言うのは『低温加熱殺菌(パストライゼーション)』をすることで、身近なものだと牛乳などが思い当たります。
では、なぜ火入れをするのかと言うと、二つの大きな理由が挙げられます。一つは、貯蔵中のお酒を白く濁らせ、味わいの劣化を招く恐れのある『火落菌(ひおちきん)』と呼ばれる乳酸菌の一種を殺菌することです。そしてもう一つが、お酒の熟成を速めてしまう酵素の働きを止めるためなんです。
火入れの方法には、 蛇管(じゃがん)と呼ばれる熱交換器を使用し、温度を60~65度位に保った管の中に酒を通し、急冷する加熱殺菌が一般的です。しかし、これだとお酒にストレスがかかってしまうため、お酒を瓶に入れて湯煎殺菌を行う『瓶燗火入れ』を行うところもあります。これは酒の劣化を出来る限り防ぎ、酒本来の味わいを楽しめる利点があります。
お酒の入った瓶を大きな水を張った容器に入れて、徐々に温度を上げていき、お酒の温度が65度になったら冷水の入った容器に入れて急冷する方法です。月の井酒造さんでも、温度計とにらめっこしながら片時も手を休めることなく行っていました。まさに!瓶燗ならぬ敏感な火入れ方法なんです(笑)おやじギャグですみません。
美味しいお酒を造るためとはいえ、とても手間のかかるこの作業は、実際に見ると頭の下がる思いです。今シーズンもあともう一息。蔵元の皆さん、頑張ってください。
本日も、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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