店主の独り言

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2018.04.09
『おなじお酒でも、見た目や呼び名が違うのはなぜ?』

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る!』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です ʅ(◔౪◔ )ʃ

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4月に入り、夏のような暑い日もあれば、急に肌寒くなるなど、体調管理が難しいこの季節、特に今年は花粉の猛威が収まる気配がなく、我が家でも未だにティッシュペーパーが手放せません。一方、日本酒の世界では今期の酒造りを終える蔵元が出る中、早くも『夏酒』の案内が届き始めています!え!もう・・・、と、思われるかもしれませんが、近年は季節感の先取りで、5月の連休の前後から『夏酒』と言われるお酒が続々と市場に出回ってきます。

よくお客様からも日本酒のラベル表示に関するご質問を受けることがあります。特にこの時期は、にごり酒など見るからに違いの分かる物もあり、当店の日本酒冷蔵庫の中にも、『にごり、おりがらみ、火入れ』などのお酒が並んでおり、『これらのお酒って、何が違うのですか?』と、言った話が出るんです。

実は、元々は同じお酒なんですが、同じお酒でも時期によって呼び名が変わります。出世魚のように、蔵元様から出荷される時期によって、同じ銘柄のお酒でも呼び名が変わります。一般の方にとっては、とっても紛らわしいことですが、それが日本酒の旬の味わいという事なんですね!以前は、新酒とひやおろし、くらいなものでしたが、最近では、春酒、夏酒、秋のひやおろし、と季節の変わり目ごとにその時の旬の味わいを出してきます。

11月頃から酒造りが始まり、3月くらいまで新酒の時期が続きます。元は同じタンクのお酒でも、濾過や火入れ作業によって、にごり酒、うすにごり、おりがらみ、無濾過、生酒、生詰め酒、などと呼び名が変わります。

例えば、当店オリジナル日本酒、キナセ・スペシャルの筆頭、富久心純米吟醸原酒を例にご説明します。1月の搾りたての時に、搾りたての滓の絡んだ状態のお酒は『無濾過生原酒滓絡み』として発売され、次に滓引きした後の春先には『生原酒』、そして一度火入れを行い夏以降に『生詰め原酒』のひやおろしとして出荷されます。呼び名は変われど元は同じお酒という事です。

味わいの違いを説明するときには、『バナナ』を例ににお話ししています。出来立ての青いバナナも時間の経過とともに熟成して完熟した黄色いバナナになる・・・、といった具合です。今日は話が長くなってしまいました。『春酒』『夏酒』『秋酒(ひやおろし)』と言った、季節のお酒については、また機会を見つけてお話ししたいと思います。
 
本日も、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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