店主の独り言

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2019.03.09
『復興を願う酒、純米吟醸・甦る』

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る!』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!ʅ(◔౪◔ )ʃ

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『一滴の水、一粒の米が酒になるように、思いやりと心意気の輪は限りなく・・・』このような一文がラベルに書き込まれているお酒、そこには、今から8年前に起きた未曾有の大災害『東日本大震災』からの復興と再起を願う沢山の方々の思いが詰まっています。

あの日から、あっという間というか、まだ8年しか経っていないのか・・・、と複雑な思いが頭の中を交錯する中、毎年3月11日の震災の日に合わせて、山形県の鈴木酒造さんから発売される『甦る』が今年も入荷してまいりました。

ブログでも度々ご紹介させていただいていますが、鈴木酒造さんは現在は山形県長井市で酒造りをされていますが、元々は福島県浪江町の請戸漁港のすぐ近くにありました。地震と津波と原発の大変な被害を受け、それでも酒造りをあきらめることなく、震災の翌年から現在の地で再出発をされています。

このお酒は、福島の浪江町で酒造りをしていた鈴木酒造さんが震災を機に山形県の長井市に移り、被災された方々の再起への想いをお酒という形で表現したものです。その背景には、長井市のNPO法人『レインボープラン市民農園』の協力のもと、命の循環を第一に考えて、原料米の栽培から酒造りに関わった人々の想いが込められています。

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ラベルは福島県と長井市を繋げるデザインとして『思いやりと心意気の輪は限りなく』をテーマに!裏張りにはお酒の説明以外にも長井市に避難している方が福島県内の人たちに宛てたメッセージが添えられています。造り手の想いが込められた味わいは、ほのかに甘みを感じる柔らかな香りが広がり、上品で優しい旨味が感じられる、ふんわりとしたお酒です。

造り手の顔を想い浮かべ、それらにかかわる人々の想いを感じながら飲む酒は、飲むほどに酔いが醒めていくような不思議な感覚を覚えます。来年も、またその次の年も、この酒を飲むことで、あの時の想いを持ち続けることができるのだと、ちょっとだけ酔いのまわった頭の中で考えていました・・・。

『純米吟醸・甦る』売り上げの一部は、被災した児童たちの教育活動に生かされています。一本のお酒を通してつながる人の輪が、明るい未来に希望を照らしてくれるのであるならば、酒に携わる者の一人として、応援していきたいと思います。

本日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

『純米吟醸・甦る』1.8L 2800円 720ml 1400円(税別)

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