店主の独り言

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2019.09.30
『ひやおろし、って、どういう意味ですか?』

  • 店主の独り言

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋『度胸で仕入れ、情熱で売る!』
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!ʅ(◔౪◔ )ʃ

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明日からの消費税率変更の影響なのか、銀行のATMやガソリンスタンドには長蛇の列ができていて、何となく慌ただしく雰囲気となっているようです。当店でも普段の月曜日よりもお客様が多く、焼酎をまとめ買いされる方がいらしゃいます。

さて、10月1日は『日本酒の日』という事で、全国各地では一斉乾杯などの日本酒イベントが開催されるそうです。この時期のお酒と言えば『ひやおろし』という事になり、私のブログや店頭などでも『ひやおろし』という表現を目にする事が多くなっています。そんなこともあってか、最近、ご来店いただいたお客様から『ひやおろし、とは、どういう意味ですか?』といったご質問を受けることが多くなってきましたので、今日は改めて『ひやおろし』についてご説明したいと思います。

そもそも、『ひやおろし』とはなんなのか?から始めたいと思います。『ひやおろし』とは、江戸の頃の昔、冬に造られ搾られたお酒が劣化しないよう、春先に火入れ(加熱殺菌)作業をした上で大桶に貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃に、2度目の加熱殺菌をしないで『冷や』(貯蔵庫内の状態)のまま、大桶から樽(今は瓶ですが昔は樽で流通していました)に「卸(おろ)して」出荷したことから『冷卸し』と呼ばれ、秋の酒としてもてはやされていました。

この話からも分かるように、『ひやおろし』とは『冷や』と『卸し』の造語なんです。現代の言葉に置き換えてみますと、春先に搾ったお酒を加熱殺菌して蔵元の冷蔵庫内で貯蔵し、外気温が下がってきた頃に冷蔵庫から出して、そのままの冷えた状態で酒屋さんに届けるお酒のことを言います。そして、このお酒は蔵元において冷蔵管理されていたものなので、私達酒屋でも『要冷蔵』扱いのお酒として、きちんと冷蔵庫内にて管理しなければいけません。

と、ここまでお話ししてきましたが、実は『ひやおろし』には厳密な定義がないのです。その為、『本生』や『二度火入れ』等の『ひやおろし』があったり、加熱処理も『生詰め』『生貯』と、様々な『ひやおろし』が出てきているのが現状です。『バラエティーに富む』と言えば聞こえがいいですが、このようなバラエティーはいかがなものかと・・・、疑問に思う昨今です。

本日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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