店主の独り言

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2023.02.12
『至高のデザートワイン、ソーテルヌを味わってみませんか?』

『至高のデザートワイン、ソーテルヌを味わってみませんか?』

皆さんこんにちは!

茨城県水戸市の酒屋【度胸で仕入れ、情熱で売る!】

リカーショップキナセの店主

『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!ʅ(◔౪◔

 

今日は、ボトルを眺めているだけでもうっとりしてしまうほど美しい黄金色を放つ至高のデザートワイン、フランスのソーテルヌの中からおすすめの4種類をご紹介したいと思います!

 

ソーテルヌは、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイと並び、世界三大貴腐ワインと呼ばれ、その甘美な味わいは、飲む人を天にも昇る心地にさせてくれるとも言われています()

 

そんなソーテルヌを語るのに欠かせないのが、『貴腐菌』の存在です。貴腐菌(ボトリティス・シネレア)は、本来は灰色カビ病を引き起こす菌であり、ブドウだけでなく野菜などにも付着する、世界中に広がる病原菌です。しかし、ソーテルヌではこの貴腐菌によって貴腐ブドウが育ち、最高級の貴腐ワインが生まれるのです。

 

ただ、どこでも貴腐菌が発生し、貴腐ブドウが育つという訳ではありません。貴腐ブドウをうまく育てて収穫するには、たぐい類まれなる環境が必要で、ソーテルヌは、その希少な土壌のひとつなんです。

 

ソーテルヌ地区の格付けは、ボルドーのメドック地区と同様に1855年パリ万博の際に制定されました。極甘口の貴腐ワインを対象に、特別第一級(シャトー・ディケム)、第一級(11シャトー)、第二級(27シャトー)が格付けされています。本来は第一級と第二級の2階層に格付けがなされていましたが、シャトー・ディケムだけ別格扱いなので、実質3階層とも言えます。まるで、芸能人格付けチェックのGACKT(ガクト)さんみたいですね!

 

まず初めにご紹介するのは、貴腐ワインの中でも世界最高峰のワインと称され、ソーテルヌワインのGACKT? 特別第1級格付けシャトー『シャトー・ディケム2018』です。名実ともに貴腐ワインの最高峰と言われるシャトー・ディケムは、シャトーもソーテルヌの丘の頂上に位置し、その周辺にブドウ畑が広がります。

一般的には、ブドウは房ごと収穫しますが、シャトー・ディケムでは貴腐化した粒だけを選別し、一粒ずつ収穫した後、丁寧に発酵させてから約3年間の熟成を経て、瓶詰め前に『シャトー・ディケムとしてリリースできるか』どうかを問う厳格なテストを行ってから、やっとリリースされるのです。

 

また、その数量の少なさから、シャトー・ディケムは『1本のブドウの樹から1杯のワイン』しか造られないと言われ、その味わいは、言葉にできないほどの優雅さと圧倒的な存在感を放っています。さらに、長熟とされるソーテルヌの中で、100年を超えて飴色になっても風味を持続させることができると言われるほど、高い熟成ポテンシャルを誇る究極の貴腐ワインとなるのです。

 

 

続いて第一級のシャトーを3つご紹介したいと思います。

 

第一級の『シャトー・スデュイロー2007』は、先ほどご紹介した『シャトー・ディケム』に隣接する美しいシャトーです。セミヨン種を主体につくられる貴腐ワインで蜂蜜を想わせる甘美な味わいは世界のトップクラスの甘口ワインと賞されています。

 

 

同じく、第一級の『シャトー・リューセック2015』は、1984年以来メドックの一級シャトー・ラフィットと同じロートシルト家が所有するシャトーです。力強さと豊かさ、深みのある色が魅力的で、ソーテルヌ第1級の中でもトップクラスのシャトーです。

 

 

 

最後に、第一級の『シャトー・ギロー2016』は、近年特に評価の高い注目のソーテルヌワインです。有機栽培を実践し2011年に認証を取得したことでも知られています。

 

 

本日ご紹介した甘口ワイン『ソーテルヌ』を飲むときは、68度くらいよく冷やして飲むのが一般的ですが、複雑な香りを楽しみたいときは、常温で飲んでいただいても大丈夫です。ただ、温度が上がりすぎると、せっかくの甘みや酸味がぼやけてしまうので、温度は上げすぎないように注意してください。

 

また、甘口のソーテルヌは、実はブルーチーズとの相性が抜群なんですよ~。ブルーチーズと蜂蜜の相性が良いように、ブルーチーズの塩味とソーテルヌの甘さがバランス良く交わります。ブルーチーズが苦手だと言う方にも是非、試していただきたいと思います。みどりさんも、ブルーチーズは苦手だったのですが、蜂蜜と一緒に食べると、これは好き!と言っています。

 

最後に、糖度の高いソーテルヌワインは、抜栓後2週間程度は風味が保たれます。ですので、食前や食後にグラス1杯、数日かけてゆっくりと楽しむことができます!この機会に、黄金色に輝く魅惑の世界をお楽しみください。

 

今日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうござました。

 

 

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