店主の独り言

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2016.05.10
『低精白のお酒って、どんなお酒?』

皆さんこんにちは!
茨城県水戸市の酒屋【度胸で仕入れ、情熱で売る!】
リカーショップキナセの店主
『楽しい飲酒生活案内人』の木名瀬敦志です!

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最近では、機械設備の性能向上と醸造技術の進歩によって、実に様々なタイプの日本酒が登場するようになってきましたが、一般の方にとっては、このお酒は一体どんなお酒で、どのような味わいなのかさっぱり見当もつかないものも多いように思われます。

そんな百花繚乱の様相を呈している日本酒業界の中で、最近特に目にする事が多くなってきたものに『低精白のお酒』というものがあります。では、なぜ最近になってこんなにも沢山の『低精白のお酒』が登場し、そのお酒の味わいとは、どのような物なのでしょうか?

そのお酒の話をする前に、まずはじめに『低精白』という言葉の意味を考えてみたいと思います。この言葉は、もちろんお酒を造る原料の酒米を磨く(削る)ことを意味しているのですが、酒造米の磨き具合をあらわす言葉には『精白』と『精米』という二つの言葉使われます。

実はこの言葉、ちょっと紛らわしいので、改めてご説明させて頂きます。『精白』とは、文字どおり米を磨いて白くすることを意味し、その割合を『精白度』といいます。例えば、『40%精白』と言った場合は、糠が40%で、米が60%を示します。

これに対して『精米』とは、磨いて残った白米のことを指し、その割合を『精米歩合』といいます。『精米歩合』とは何かを一言で説明するなら、『精米後の白米の、元の玄米に対する重量の割合』となるのですが、もう少し解り易く言い直すと、『精米歩合40%』と言った場合は、米が40%で、糠が60%ということになります。

このことからもお分かり頂けるように、『精白度=磨いた部分』と『精米歩合=残った部分』とでは、その表す内容が逆となります。『精白』と『精米』は同じであると思い違いをしている方も多いので気をつけたいところです。現在では、酒造用語の整備が行われ、米を磨く度合は『精米歩合』であらわすようになり、特定名称酒の吟醸、大吟醸の、区別の尺度にもなっています。

つまり『低精白のお酒』とはお米をあまり磨かないで醸したお酒という事になります。今までは、『精白度は高く』、『精米歩合は低く』することが高品質の酒を造る条件と言われてきましたが、それも変わりつつあるようです。次回は、その魅力について考えてみたいと思います。

少し難しい話になってしまいましたが、今日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

『酒米の精米について』 お酒の学校51時間目、日本酒編
liquor-shop-kinase.co.jp/contents/2015/11/14/201511-article_14-html/

『お酒の学校を始めます』
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